論潮の会

研究同人誌『論潮』に関するお知らせをするブログです

『論潮』16号(2023年8月刊行)

○自由論文

石原深予
 「未亡人の物語 尾崎翠「こほろぎ嬢」論
―相聞の物語、帝国主義への抵抗、近代神秘思想の交錯」(1)

伊藤佐枝
 「志賀直哉文学の他者
   ―文字・文学を共有しない人々への眼差し(中)」(29)

○研究ノート

申福貞・張軍
 「翻訳と教育現場における漱石文学の受容」(17)

○連載エッセイ

坂口登
 「思い出すことなど」(12)

萩原弘子
 「構築と、ほころびⅠ 許可と不許可のあいだ」(1)

 

※『論潮』のバックナンバーは1部1000円でお求めいただけます。
 ronchousurvey@yahoo.co.jpまでご連絡ください。
 同人への加入を希望される方も、同じアドレスにお願いします。

 

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『論潮』について

 文学研究誌『論潮』は、女性研究者の研究活動を支援するメディアとして創刊されました。紹介に代えて、『論潮』の各号に掲載されている「創刊にあたって」、および中心となって『論潮』を創刊されたました山崎正純先生の「これまでのこと」を引用いたします。 
 『論潮』への加入を希望される方は、同人規約をご覧の上ronchousurvey@yahoo.co.jpまでご連絡お願いいたします。

 

○同人一同「創刊にあたって」(『論潮』各号に掲載)

 わたしたちは日本近代文学研究の基礎をかつてそれぞれ異なる場で培い、多くの学恩と、またいくばくかの試練とに遭遇しながら、それぞれの研究テーマを手放すことなく歩んできた。決して短くない貴重な時間が流れ去り、そして今わたしたちは、研究・批評の成果を自由に発表する場を手ずから作り上げ、その場を永続的に維持していくことを願うものとしてここに集った。

 『論潮』は、そのように切に願われ、異なる来歴を持つ女性たちによって作られた場に与えられた名称である。そこに点された燈火を守り、一人でも多くの好学の人々の手に、わたしたちの研究成果を送り届けることで、人生の前途を文学研究の初心に向けて切り拓いていきたいと思う。

 『論潮』の燈火は、わたしたちが人生の途上で出会ういくつかのライフイベントを経てなお、研究する主体としてのポジションを見失わぬための光にほかならないが、この光にわたしたちと同様の思いで手を差し伸べようとする人々のあることを、わたしたちは疑わない。人生の途上で文学研究の道を見失い、踏み迷い、あるいは行く手を阻まれた人々の潰えた夢に、もう一度生命を吹き込みたいとわたしたちは願う。

 『論潮』の燈火は、多くの女性研究者の夢の命によって点され続けるに違いない。それを絶やすことは、わたしたちの道ではない。

 だがまた、『論潮』に集うものは文学研究の初心に向かい、常にその研究技量を高め、互いに研鑽し、日本近代文学研究の第一線に立つ気概を持つものでなければならない。学問研究というステージに、わたしたちは厳粛さと喜びの豊かな表情をもって立ち続けたいと思う。

 同人誌『論潮』の創刊の意義は、いうまでもなく掲載諸論の質の如何にかかわっている。大方のご支援と忌憚のないご批正を頂戴したい。

 

山崎正純「これまでのこと」抜粋(『論潮通信』第4号、2011年6月)

 創刊に向けて準備を始めた四年前に 大学院ゼミでの研究成果を発表する雑誌とし学科紀要に準じるかたちでの刊行を提案経費の大半を学科予算で賄う皮算用たのだが見事に当が外れた正式な議論に入るはるか手前で不要論が噴出のもくろみは断念せざるを得なくなっ既存の学科紀要への挑戦だの分派活動だの、果てどうせすぐ潰れる」といった中傷やらもうそれはひどいものであった。

 同人雑誌の形になったのはやむをえざる選択であたとはいえそのことで想の自由度が格段に高まった院生からの刊行への期待の大きさも支えであった学籍を離れた後の究継続の条件とし自由に研究成果を発表できる自分たちの雑誌が欲しいという声は同人雑誌に方向転換した後も絶えることが無か雑誌名称や発行所の住所から大学の痕跡一掃する方針を取った後には引けなでの首途である。 

 創刊同人も可能な限り広い範囲から募ることにし、創刊の趣旨も鮮明に掲げられるものをと考えた。しかし大学という組織から切れたところで研究誌を標榜し、雑誌を編んで断りなく送りつけ、それが読者に受け入れられるには当時の『論潮』のメンバーは若すぎるように思えた。研究歴も短く、同人誌に書くよりは学会誌投稿がまず必要な過程の途上に多くの同人があった。同人のなかにもそうした意見があったことはたしかで、『論潮』との距離感は同人によって様々だった。暗中に光を模索していた時期である。

 『論潮』創刊号は五〇〇部印刷し、完全送付方式で研究者、大学院生に届けられた。二〇〇八年六月である。発行人は押し寄せてくる不安を押し隠しながら、読者からの反応を待った。この創刊号は意外な事に大方の読者に受け入れられた。若い同人が驚異的な力を発揮したからである。大長編文学論あり、長編注釈あり、いきなり連載評論あり、手堅い作品研究あり。どれもが溢れるような力を漲らせていた。

 

『論潮』同人規約

1、文学研究誌『論潮』は、日本近代文学をフィールドとして研究活動
 を継続する人々に、その研究成果の発表の場を提供する同人誌です。
2、女性研究者の研究活動を支援するメディアとして創刊された『論
 潮』の趣旨に、賛同していただける研究者の同人加入を歓迎します。
3、同人加入をご希望の場合は、『論潮』編集部にメールまたは郵送
 で、活字論文のコピー(主要なものを数本程度)をお送り下さい。
4、同人は『論潮』及び『論潮通信』に投稿することができます。『論
 潮通信』は同人外の方からの投稿も受け付けています。
5、『論潮』の刊行維持費として、会費及び掲載ページ数に応じた費用
 負担をお願いします。
6、同人の脱会は、『論潮』編集部への連絡により、随時可能です。

 

『論潮』第15号(2022年8月刊行)

『論潮』の15号が刊行されました。内容は下記のようになっております。

 

○自由論文

金子亜由美
 「引き裂かれる「絵本」」(1)
伊藤佐枝
 「志賀直哉文学の他者
   ―文字・文学を共有しない人々への眼差し(上)」(23)
岡村知子
 「小谷治子のラジオドラマを読む
   ―故郷と異郷のはざまで育まれた人間観・死生観をめぐって―」(55)

○研究ノート

内野光子
 「GHQの検閲下の短歌雑誌に見る〈天皇〉〈天皇制〉」(90)

○ブックレヴュー

伊藤佐枝
 「山田俊治著『福地桜痴 無駄トスル所ノ者ハ実ハ開明ノ麗華ナリ』
  書評」(129)

 

※『論潮』のバックナンバーは1部1000円でお求めいただけます。
 ronchousurvey@yahoo.co.jpまでご連絡ください。
 同人への加入を希望される方も、同じアドレスにお願いします。

 

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『論潮』総目次(1号~14号)

※バックナンバーを1部1000円でお求めいただけます。
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■第1号

 永吉寿子
  「創刊にあたって」(1)
 松本陽子
  「武田泰淳蝮のすえ』論―殺害決行に至る道程―」(3)
 岡村知子
  「表象と物質(上)―太宰治の語り―」(17)
 永吉寿子
  「欲望と正義―敗戦後の太宰治と知性の背理―」(68)
 松田忍
  「太宰治『犯人』論―実在の事件とその戦後的表象―」(100)
 浅見洋
  「金時鐘『長編詩集 新潟』注釈の試み」(119)

 

■第2号

 廣橋香文
  「《写生》することの意味―「坊っちゃん」の情景描写」(1)
 伊藤佐枝
  「〈バラバラの歴史〉を語ることの倫理
    ―アルンダティ・ロイ『小さきものたちの神』から志賀直哉
    『或る男、其姉の死』へ、そして村上春樹『1973年のピンボ
     ール』、窪川鶴次郎『新浅草物語』まで(上)―」(21)
 戸塚麻子
  「〈戦争体験〉と〈傷痕〉―石上玄一郎論覚書―」(111)
 松田忍
  「谷崎潤一郎訳『源氏物語』試論
    ―〈藤壺事件〉から見た皇室史観―」(129)
 岡村知子
  「表象と物質(下)―太宰治の語り―」(148)
 久保明
  「〈顔〉との遭遇
    ―『人間失格』における他者認識の構造―」(183)
 浅見洋子
  「金時鐘『日本風土記』注釈の試み」(199)

 

■第3号

 鈴木暁
  「明治期におけるアイルランド文学受容の概観
         ―雑誌記事の調査を中心として―」(1)
 伊藤佐枝
  「壁を超えること、温かみを寄せあわせること
               ―村上春樹論序説―」(36)
 新井豊吉
  「太宰治を思う」(98)
 岡村知子
  「太宰治「盲人独笑」論
    ―自己と他者との〈あいだ〉をめぐって―」(110)

 浅見洋子
  「金時鐘・幻の第三詩集『日本風土記Ⅱ』復元と
                 注釈の試み(暫定版)」(138)

 

■第4号

 榊原理智
  「武田泰淳「女の國籍」論
    ―「民族」と「ジェンダー」の決節点―」(1)
 岡村知子
  「太宰治の〈饗応譚〉を読む―暴力論の視角から―」(19)
 伊藤佐枝
  「惨劇的光景の再現と解毒
    ―村上春樹ノルウェイの森』とよしながふみ『西洋骨董洋菓
         子店』から読む志賀直哉『暗夜行路』―」(36)
 松田忍
  「太宰治『風の便り』論
    ―メレジコーフスキイ『文芸論』を中心に―」(63)
 山崎正
  「月と日時計(1)ー吉本隆明の対偶的思考ー」(81)

 

■第5号

 宮崎靖士
  「柳田国男初期三部作における「編著」としての構成をめぐって
    ―『後狩詞記』から『遠野物語』『石神問答』へ―」(1)
 廣橋香文
  「二つの理由高柳の―」(25)
 伊藤佐枝
  「
大人になることの訓練
    ―
志賀直哉夜行路』村上春樹ノルウェイ
       よしながふみ西洋骨董洋菓子店』から ―」(37)
 山崎正
  「
日時計(2) ー太宰治・敗戦・田辺元ー」(79)
 稲垣裕子
  
書評》「福永武彦福永武彦戦後日記』を読む」(105)
 萩原弘子
  「
動の豊饒帝国の求心力か
    ―
Migrations展(ロンドン、二〇一二年)を読む―」(1)

 

■第6号

○特集 金時鐘

金時鐘(詩 二篇)
 「渡る」(8)、「夜汽車を待つて」(12)
インタビュー 金時鐘・姜順喜(聞き手:細見和之・浅見洋子)
 「詩が生成するとき」(18)
宮沢剛
 「フクシマ以後に金時鐘の詩を読む」(52)
松原新一
 「金時鐘―「昨日という日はまだ来ていない」(マンデリシュターム)」(72)
磯貝治良
 「金時鐘の詩を順不同に語る」(81)
林浩平
 「金時鐘―反暗喩の詩法について―」(100)
藤石貴代
 「”醜”を生きる日本語―金時鐘の詩の言葉とリズム」(109)
細見和之
 「私の金時鐘論の余白に」(128)
國重裕
 「金時鐘の「故郷」」(134)
宇野田尚哉
 「「ヂンダレ論争」覚え書き―再考に向けてのメモ―」(144)
玄喜元
 「「詩はメシ」か
   ―サークル詩誌『ヂンダレ』の「前期」と金時鐘―」(148)
呉世宗
 「許南麒の日本語詩についての一考察
   ―歴史物語の構築と歴史からの撤退―」(184)
伊藤佐枝
 「在日朝鮮人文学としてのつかこうへい
   小説『広島に原爆を落とす日』(上)」(202)
金時鐘
 詩「予感」(『化石の夏』より)
太田道子
 絵「街を抜ける白い蝶」(235)
インタビュー 鄭仁・窪田雪枝(聞き手:宇野田尚哉・浅見洋子)
 「在日二世として」(236)

金時鐘と関西詩運動

中村泰
 「若き日の金時鐘
   ―詩誌『らんぷ』に寄せてくれた詩―」(259)
原圭治
 「金時鐘と『長いものを書く会』前後」(265)
倉橋健一
 「初期金時鐘と大阪の詩風土」(290)

・エッセイ

方政雄
 「湊川高校の朝鮮語金時鐘
   ―金時鐘先生との出会い―」(304)
野口豊子
 「「六〇年ぶりの踏ん切り」と」(313)
丁海玉
 「音の記憶」(316)
丁章
 「在日朝鮮人語としての日本語」(321)
太田道子
 「金時鐘さんとの出会い」(324)
浅見洋子
 「済州島旅行記金時鐘所縁の地を訪ねて―」(326)

・資料

宇野田尚哉・浅見洋子
 「金時鐘作品目録」(337)
宇野田尚哉
 「鄭仁作品目録(解題付)」(357)

 

○自由論文

趙楊
 「中島敦「文字禍」論
   ―ポール・ヴァレリーの政治論を参照軸に―」(360)
岡村知子
 「津島佑子『笑いオオカミ』論
   ―アジアをめぐる〈再話〉の可能性について―」(373)

■第7号

 河田和子
  「保田與郎の雄論 ー古典への回帰と日本の血統」ー」(1)
 金子亜由美
  「風流線のプラクシス」(17)
 岡村知子
  「太宰治と郷土ー作品『津軽』を中心にー」(43)
 伊藤佐枝
  「在日朝鮮人文学としてのつかこうへい小説
      『広島に原爆を落とす日』(中)」(58)

 

■第8号

 金子亜由美
  「恋は革命たり得るか―瀬戸内を中心に―」(1)
 鈴木暁
  「
1人で生きる道を前に
  ―
松村みね子「偶像破壊の日」とレディ・グレゴリ―」(21)
 岡村知子
  「
島佑生き物の集まる論―演戯と始原―」(49)
 伊藤佐枝
  「在日朝鮮人文学としてのつかこうへい小說
      『広島に原爆を落とす日』(下)」(67)

 

■第9号

 金岡直子
  「朽ちいく〉 ー安岡章太郎海辺の光』ー」(1)
 伊藤佐枝
  「
り返し〈ずらし〉再考
    ―
直哉行路論からよしながふみ 『西洋骨董洋
                 菓子店』論のために―」(15)
 岡村知子
  「
太宰治畜犬談
    ―
林信一愛犬譚チェーホメレオン
                    
補助線として―」(60)  
 張資平
  林麗婷 訳「余計者たちの日(一班冗員的生活) 」(72)

○論潮ブックレヴュー

 金子亜由美
  「突然の落とし穴にも慌てふためかないために
              ―
小山田浩子』―」(90)
 伊藤佐枝
  「溝口彰子著
    『BL進化論 ボーイズラブが 社会を動かす』」(97)

 

■第10号

 石原深予
  「孤独救済の物語
    ―
山田太一異人たちとの論」(1)
 伊藤佐枝
  「
ジッ志賀直哉 
    ―
田園交響楽』『背徳者』と『邦子』を中心に―」(21)
 金子亜由美
  「
共犯者―藤島泰輔『孤獨の人』論」(73)
 岡村知子
  「
原一司論()
    ―
『メトード』にみる創作方法の模索と実践―」(86)

○論潮ブックレヴュー

 伊藤佐枝
  「北川秋雄佐多稲子研究(戦後)』」(100)

 

■第11号

 伊藤佐枝
  「宮本百合子伸子心の河
  ―
日本近代文学におけ密なテロリズムの様相―」(1)
 金岡直子
  「源氏鶏太『青空』論―ロマンス小説のリアリティ」(56)
 戸塚麻子
  「
『北支細目(一九四二年一月 ― 一九四四年六月)」(69)

 

■第12号

○特集 松本薫

 趣旨・年譜(1)
 松本薫
  「小説(文学)という「蜘蛛の糸」」(3)

 松本薫
  「テロルマザー」(15)
 松本薫
  「錆びる女」(65)
 岡村知子
  「松本薫作品に見る〈家族〉の行方
    ―家の内部と社会をつなぐ想像力をめぐって―」(115)

 作品案内(135)

○自由論文

 伊藤佐枝
  「他者との隔たりが消える夢
    ―田村俊子における「親密なテロリズム
                を論じるために―」(149)
 林麗婷
  「想像としての纏足―凌叔華「千代子」を読む―」(166)
 山崎正
  「夢の手触り―津島佑子半減期を祝って』試論―」(182)

○研究ノート

 松田樹「なぜ、どのように中上健次を論じるか」(209)

○資料紹介

 石原深予
  「〈新発見作品の紹介〉 尾崎翠「書簡集の一部分」」(218

○ブックレヴュー
 伊藤佐枝
  「清水潤著、怪異怪談研究会編『鏡花と妖怪』」(228)

 

■第13号

○自由論文

 王洋
  「女性視点による中国「女傑」
    ―武田泰淳「蘆州風景」論―」(1)
 武久真士
  「詩の語りについての試論―中原中也の詩を中心に―」(14)
 伊藤佐枝
  「家事と自我(上)
    ―田村俊子『彼女の生活』における
           「親密なテロリズム」―」(28)
 岡村知子
  「金達寿「番地のない部落」試論
    ―〈喜び〉の感受を可能にする条件―」(59)

○研究ノート

 伊藤佐枝
  「窪川鶴次郎ノート―生きることと書くこと―」(75)

○ブックレヴュー

 金子亜由美
  「楫野政子『石上露子私論―情勢にて候、されど―』」(92)

○資料紹介

 戸塚麻子
  「『北電』(華北電電倶楽部/北電興亜会)細目」(99)

 

■第14号

○自由論文

 伊藤佐枝
  「家事と自我(下)
    ―田村俊子における「親密なテロリズム」」(1)
 岡村知子
  「杉原一司論(中)
    ―小田仁二郎『触手』及び
     早野臺氣の歌論との関わりを中心に―」(66)

○資料紹介

 石原深予
  「尾崎翠全集未収録作品および同時代評等の紹介」(79)

○ブックレヴュー

 金岡直子
  「西村好子著『やさしい漱石』(不知火書房)」(121)
 萩原弘子
  「当事者性と非当事者性を往来しながらの確かな記述
   熊本理沙『被差別部落女性の主体性形成に関する研究』」(1)